2008/10/18 11:11

不動産ファンド各社、保有不動産の売却急ぐ、融資環境悪化、負債削減へ。

2008/10/17, 日本経済新聞 朝刊, 14ページ, 有, 659文字

 不動産ファンド運営会社が自社で保有する不動産の圧縮を急いでいる。世界的な金融危機で銀行が不動産向け融資を抑制し、有利子負債の削減を迫られているからだ。クリードは保有残高の約四割に当たる土地・建物を二〇〇九年五月までに売却し、ケネディクスは年末までに二割強減らす計画。不動産投資信託(REIT)など物件の買い手は減っており、達成できるかは不透明な面もある。

 各社は外部から資金を集めてREITや機関投資家向け私募ファンドを組成・運営するほか、事前に購入した自社保有物件をファンドに転売することで利益を得ていた。米住宅ローン問題をきっかけにファンドをつくりづらくなり「在庫」物件の保有コストが財務を圧迫している。

 クリードは二〇〇八年五月期末に八百五十億円あった不動産在庫を今期末までに約四百五十億円に減らす。八月までの三カ月で個人や企業にマンションなどを売却し、約百三十億円を減らした。  物件取得時に利用した借入金は一般に、期間が一年程度とファンド向けに比べて短い。同社の八月末の有利子負債は約八百億円、このうち六割超が今後一年以内に返済期限を迎える。売却資金で負債を返済し、今期末の自己資本比率を三〇%(前期末は一九%)に引き上げたい考えだ。

 ケネディクスは〇八年十二月期末の棚卸し資産を約二千七百億円と、六月末から最大約八百億円圧縮する。八月には商業施設九物件を約二百六十億円でドイツの運用会社に売却した。

 各社は物件の売却を急ぐが、価格次第では損失が膨らむ懸念もある。財務改善と利益確保のバランスが問われそうだ。

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