カテゴリー: 不動産マーケット

2009/08/18 17:05

東京都心部のAクラスビルの賃料動向、2003年水準まで急落している

~ 前回のオフィスビル賃料の底は流動化銘柄が勃興した頃、今回は何が出てくる? ~

ニッセイ基礎研究所のまとめたデータ。

底値は近い?東京都心部 Aクラスビルのオフィス賃料

東京都心部のAクラスビルの賃料動向。

2009081202.gif

2009年2Qの賃料は2003年~2004年の水準にまで急落している。2003~2004年といえば、不動産流動化銘柄が強烈なデビューを飾った頃ですな。不動産マーケットが底を打った時。

単にその水準まで下がったからもうこれ以上は下がらない、と解釈するのは無理があるものの、非常に低い水準であることは間違いない。ニッセイでは賃料が底打ちするのは2011年と予想している。

東京23区にある大規模ビルの空室率。

2009081203.gif

今回の底では何か新しい不動産ビジネスが勃興してくるのだろうか、それとも流動化銘柄などがもう一度勢力を盛り返すのだろうか?

何にせよ、見逃すわけにはいかない。

不動産マーケット
オフィスビル ファンド 不動産 流動化 賃料



2009/06/30 19:07

不動産企業の底は見えた感じ、ずっと先を見ながらチャンスを窺う

~ 不動産銘柄の業績がグングン回復し値を飛ばすって事じゃない、先を見ていくのが投資って事。 ~

エムケーキャピタルマネージメントの第3四半期決算。

平成21年8月期 第3四半期決算短信

#どうでもいいけど、上場企業のドメインが.bizだと安っぽくないですか?そう感じるのは自分だけ?

業績数字は悪い。

でも不動産屋の業績はもう底の底を打ったってことじゃないですか、最近の株価の動きを見ると。

MKキャピタルの決算短信で目を引くのは、財務状況について事細かに説明している事かと。言いたいポイントは、うちは財務的には絶対に大丈夫ですよ、ですな。MKキャピの自己資本比率は50%を超えているし、BSを見れば財務的な苦しさなんて全然見られないのは一目瞭然。

それでも会社がくどいぐらいに説明しているのは、投資家の疑心暗鬼があまりに強いから。

1ヶ月ほど前に、フジ住宅の決算説明動画を見たのですけれど、そこで常務(だったかな)さんが面白い話をしていた。

フジ住宅は前期に銀行借入を何十億だかして、現金残高を増やした。この金は、実は会社にとって全然必要な金じゃない。1円も借り入れを増やす必要なんてなかった。でも、投資家が、資金調達は大丈夫なのか、資金繰りは安全なのか、ってうるさい。加えて、アホらしいことに、銀行も投資家を安心させるためには資金調達ができるって事を見せる必要があるので借り入れを増やせと言う。だから、いらない金を借りた。

フジ住宅は前期に買掛債権残高をぐっと減らした。これは、仕入先のたくさんの小さな会社が資金繰りで苦しんでいて、なるべく支払いを早くしてあげたため。もちろん、そうするのだから、仕入値的には勉強してもらって、フジ住宅の利益になった。フジ住宅には資金繰りの心配が無いからできること。

これを見たアナリストが、買掛債務を減らせば資金繰りが悪くなるので良くないと言った。常務さんはアナリストにもっと勉強してこいと言ってやったと。

一般論として、売掛債権を減らして買掛債務を増やす、つまり、受け取りは早く支払は遅く、するのが良い。BSとCFにそういう傾向が出ていれば財務分析的には良いと判断する。でも今回のフジ住宅の場合はそうじゃない。

まとめるとこんな感じです。記憶で書いているので間違いや誇張があると思う。でもポイントはあっているはず。

MKキャピタルやフジ住宅に限らず、不動産屋は財務状況や資金繰りについて必要以上に気を遣わざるを得ない。実際、それが多くの不動産屋の首を絞めたのだからね。

そういう状態も峠を越したのかなと。

ここからは不動産屋というだけで投資不適格で無視するのはダメじゃないですか?ずいぶん不動産屋の株価は上がって、今さら何をって感じがするかもしれないけれど、今から積極的に買って行くってことじゃない。

まだまだ株価は紆余曲折する。業績がガンガンに良くなり、株価がグイグイ上がるのはずーっとずーっと先の話。先を見るのが儲かる投資。

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2008/12/17 06:06

2008年の首都圏マンション発売戸数は1992年以来の低水準

~ 物件供給は十分絞られている、それでも購入意欲がなく売れない、底打ちはまだ先。 ~

マンションが売れない。今年2008年の首都圏でのマンション発売戸数の予想は、前年比で-31%の42,000戸の見通し。1992年以来の低水準。11月まで15ヶ月連続で前年同月比割れしていて、これはバブル後最長記録更新中。

しかし酷いですな。マンションだけじゃなくて戸建てだって売れていない。証拠に戸建て業者の業績はマンデベに負けず劣らず悪いでしょ。

今35歳前後の第二次ベビーブーマーが家を買おうって思うこの時期に売れないのだから、そりゃおかしいわけです。不動産の価格が上がりすぎた事もありましょう、景気が悪くて先行き不安でとてもじゃないけど不動産なんて買う気にならないって事もありましょう。単身者が増えて、そういう人達は賃貸で十分だと思っていることもあるはず。

そういう諸々の事情を考えても、やっぱり1992年以来の最低水準というのはちょっとねえ。

近所にもたくさんの完成物件がありますな。大手のマンデベが建てたものでも、1年以上も完成在庫になっていてのぼりが出っぱなしの物件がいくつもある。値引きも相当なもので、ある物件なんかは発売時に確か3500万円ぐらいだったが今は2500万で売られている。それでもなお売れないと言うんだからねえ。

冷静に考えれば、不動産投資には良い時期なのかもしれませんな。ワンルームでもファミリーマンションでも、なんでもいいんでしょうけど、よーく調べれば高利回りな物件が見つかりそうじゃないですか?

残念なことに、不動産マーケットに魅力的な物件がある時は株式マーケットは良くないときで、個人投資家は株で損しているので不動産投資する金なんか無いって事が多い。株で儲かって、その金で不動産でも買おうかって思うときは不動産も高くなっていて手が出ないという、そういう悪循環に陥る人が多いわけ。人ごとじゃないですな。

不動産マーケットはまだまだ底は打ちますまい。最低でもアメリカの不動産マーケットが底を打つまでは。アメリカの不動産と日本の不動産なんて何にも関係ないじゃん、って、世の中そういうわけにはいきませんよ。

2008/12/16 日本経済新聞 朝刊

マンション発売16年ぶり低水準、今年の首都圏、バブル崩壊後以来。

 マンション販売の不振が深刻だ。二〇〇八年の首都圏の発売戸数は前年比三一%減の四万二千戸程度にとどまる見通しとなった。これはバブル崩壊後の一九九二年以来、十六年ぶりの低水準。十一月まで十五カ月連続の前年割れは過去最長。地価や資材価格の上昇などを反映してマンションの発売価格が高止まりしていることが響く。景気の減速感の広がりで、購入に慎重な家庭も増えている。建設、住設、家電など周辺産業にも影響が広がりそうだ。

 不動産経済研究所(東京・新宿)が十五日、年間見通しを発表した。〇七年十二月時点で五万四千戸と予測、今年七月に四万九千戸に下方修正したが、さらに減少し、ピークだった〇〇年の半分以下に落ち込むことになる。世界的な金融危機による信用収縮で、開発会社の資金調達が難しくなり、一方で購入希望者に対する住宅ローンの審査が厳しくなったことも背景にある。

 十五日に発表した十一月の首都圏での発売戸数は前年同月比一四・九%減の三千二百九十三戸だった。前年割れは十五カ月連続で、一九七三年の調査開始以来最長となった。これまでの最長記録は九一年十二月までの十四カ月。

 〇八年一―十一月の契約率は六二・九%で、前年同期比八・五ポイント低い。今年に入って、契約率が販売好不調の目安となる七〇%を上回ったのは五月と八月だけだ。

 販売不振に伴う採算悪化を回避するため、各社は供給を絞ってきたが、購買意欲は弱く、在庫が積み上がっている。十一月末時点の販売在庫は一万千八十五戸と、前年同月末比で二七・九%増えた。中でも売れ残りにあたる完成在庫の占める割合が今年の五月以降五〇%を超え、売れない状況を如実に示している。

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2008/11/24 10:10

オフィス賃料は下落、地価も下落、不動産統計は全部マイナス

~ 不動産会社の業績を見れば既に分かり切ったことだけど、統計として出ると嫌です。 ~

オフィス賃料は前年同月比でマイナスに転落。全国平均のマイナスなので、首都圏は堅調なのかと期待するかもしれないが、首都圏もマイナス。千代田区では前年比3.7%の下落。これは、2006年に26%、2007年に8%あがってのマイナス転落だから、いよいよ苦しくなってきたのが分かると言えましょう。

2008/11/20, 日本経済新聞 朝刊

オフィス賃料、4年ぶり下落―丸の内・大手町3.7%

 全国の新築オフィスビルで賃料が下落している。日本不動産研究所が十九日まとめた全国賃料統計によると、九月末のオフィス賃料は、全国平均で前年同期比二・五%下落した。下落は四年ぶり。下落幅が最大だったのは、新築ビルが大量に供給されている仙台市(青葉通り付近)の七・七%。次いで東京都千代田区(丸の内・大手町地区)が三・七%下落した。

 丸の内・大手町地区の賃料は二〇〇六年に二五・八%、〇七年も八・三%上がっていたが、四年ぶりに下落に転じた。一部で高額な成約が伝えられるものの、立地などの条件が最上位クラス以外のビルでは、空室増で賃料は下がっている。入居後、数カ月間の賃料を無料にする「フリーレント」を条件に成約する事例が増えているのも指数を下押しした。

 前年は六・三%上昇していた大阪圏は〇・六%下落。前年二・四%上がった名古屋圏は、横ばいだった。

賃料の下落に歩調を合わせるかのように地価も上昇地点はゼロになった。すでに不動産会社の惨状を見てきているので、地価がここ数年と同じに上がっているはずもなく、下落しているのははっきりしていたが、上昇地点がゼロというのも極端ですな。

統計としての賃料下落、地価下落。なんだか嫌なものですな。

2008/11/22, 日本経済新聞 朝刊

地価、上昇地点ゼロ、国交省、10月調査、銀座や大阪・西梅田も下落。

 国土交通省が二十一日発表した十月一日時点の全国主要百五十地点の地価動向で、三カ月前に比べて地価が上昇した地点がなくなった。前回調査(七月一日時点)では地価の上昇地点は一三%あったが、その後の米国発の金融危機や国内景気の低迷などで不動産市況が一気に悪化した。東京の銀座や大手町、大阪の西梅田など人気の高い地域の地価も下落に転じた。

(中略)

 全国の百五十地点中、地価が下落したのは百二十八地点で全体の八五%を占め、前回調査の三八%より大幅に増えた。国交省は地価下落の主な理由について、国内景気の低迷や国内外の金融環境悪化、不動産市場の冷え込みなどを挙げている。その上でこれらの要因が改善しない限り、地価上昇は望みにくいとの認識を示した。

 地価が下落した百二十八地点のうち最も多いのが「下落率三%以下」の八十一地点で全体の五四%を占めた。東京では大手町や銀座、渋谷、大阪の西梅田などが該当する。東京・六本木などは下落率が「三%超から六%以下」だった。下落率が六%を超える地域も千葉県浦安市や名古屋市中区丸の内など五地点あった。

 地価が「横ばい」だった地点は前回は四九%あったが、今回は一四・七%に減った。

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オフィス 不動産 地価 賃料

2008/11/22 09:09

首都圏のマンション動向、人口動態

~ 今年の首都圏マンション供給は激減するが、人口・世帯は増加し潜在需要はある。 ~

日本綜合地所の中間決算資料より抜粋。

200811191.jpg 首都圏マンション市場の動向。8万戸以上の大量供給が1999年から2005年まで続いた。6万戸以上でれば1994年から2007年までの13年間。それが今年2008年は49000戸まで落ち込む見込み。2009年に回復するかどうか、しないんじゃないですか。そんな気配は全くありませんねえ。在庫は12000戸を超えて、1991年以来最高の数字を記録するのではなかろうか。

200811192.jpg マンション供給は絞り込まれているが、首都圏への人口流入は増える一方。10万人以上の人口が増えているわけで、仮に平均世帯人員を2人としても5万戸の住宅需要が生まれているわけですよ。決して小さい数字ではありませんな。中部はトヨタに引っ張られて微増を続けてきたけれど、今年、来年は厳しいことは間違いない。派遣社員、期間従業員、関連企業とすそ野は莫大に広いのだから。近畿は相変わらずダメ。大阪頑張れよ。

200811193.jpg 多分上の図グラフとは首都圏の定義が違うんでしょうな。東京+3県では2007年の人口増加数は235000人。1世帯3人で7万戸の需要。首都圏で1世帯3人は保守的な見方じゃないですか。一番多いのは独身者の転入だと思うので、1世帯2人と見積もれば新規需要戸数は10万戸を超える。

200811194.jpg 1人世帯と2人世帯が全体の60%。この割合は2000年に比べて増加している。これが首都圏の世帯構成でしょうな。1人世帯や2人世帯ではマンションを購入する確率も高いわけで、人口流入が続く限りマンション需要は減らないと言えましょう。

マンション需要というのは必ずしも新築マンションではないのがポイントかと。中古でもいいわけですよ。日本人の中古住宅嫌いは激しいものがあるけど、そういう風潮も徐々に変わっていくんじゃないですか。車がお洒落やステータスシンボルから単なる移動手段に少しずつ変わっていくのと同じ感じですかねえ。

そもそも中古マンションのストックは膨大で、それらを何とか有効活用していく必要がありましょう。土地は有限だしね。

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マンション 不動産 首都圏

2008/11/17 23:11

建築基準法改正の影響はもうなくなった

~ 建築基準法にしても何にしても、改正や廃止はいつも抵抗勢力がある。 ~

200811161.jpg 新設住宅着工戸数、建築着工統計(建築物の着工床面積)の推移グラフ。この資料はタケエイの中間決算説明資料より拝借。もともとの出所は図にもあるように国土交通省。建築基準法改正があったのは昨年の6月で、グラフががっくりと下がっているところですな。

このグラフから考えると、建築基準法改正の影響は無くなったと言えましょう。2年前の水準まで回復していないのは、単に不動産マーケットが弱いからであって、建築基準法が理由とは思えません。もしどこか建築基準法の改正を未だに業績悪化の理由にしている不動産屋があれば、それはこじつけの言い訳と考えてよいですな。

建築基準法の改正は確かにヒドイものだった。改正の内容というより、準備不足での改正のせいでグラフの通り住宅着工は激減した。その時の論調はずいぶん偏ったものばかりで、住宅着工は将来にわたってずっと激減したまま推移するようなものでしたな。

いつの世も、何かを改正すると批判が出る。抵抗がある。文句を言われる。改正に合わせる方は面倒だからね。どんなに改正内容がアホらしいものでも、改正されれば仕方ない、それに合わせて何とかするしかないんですよ。そして実際、なんとかしてしまうのが人間なんですよ。

政治でも経済でも同じ。そんなことしたら酷いことになる、っていつも文句を言う。実際酷いことになる。でも、そのうち1年もすれば丸く収まって元通り。なんとかしちゃうんですね。そういうものです。

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タケエイ 不動産 住宅 建築基準法

2008/11/15 14:02

10月の首都圏マンション発売は15年ぶりの低水準

~ これまでの大量供給から半減しているのに契約率は70%以下。マンションが売れない。 ~

首都圏の10月マンション販売は15年ぶりの低水準になった。予測では2008年のマンション発売戸数は45000戸を割り込むようで、これまでずっと8万戸以上の大量供給をしってきたマンション市場の急減ぶりがよくわかりますな。

それだけ発売戸数が絞り込まれているにもかかわらず、契約率は70%を割っている。

いまさら改めて言うことではないけどね、マンション市場は厳しいですな。マンデベ株の復活も当分は見込めませんな。

2008/11/14, 日本経済新聞 朝刊

首都圏、10月、マンション発売26%減―今年、15年ぶり低水準。

 不動産経済研究所(東京・新宿)がまとめた十月のマンション市場動向によると、首都圏の発売戸数は前年同月比二六・〇%減の四千二百四十戸で十四カ月連続で前年実績を割り込んだ。近畿圏も同一八・三%減の二千百六十四戸。マンション価格の上昇が続いたため、消費者の購買意欲が減退。二〇〇八年の首都圏の発売戸数は九三年以来十五年ぶりに四万五千戸の大台を割り込む公算が高くなった。

 首都圏の発売戸数が減少したのは、「大型の住宅減税が施行されるまで様子見をするデベロッパーが多かった」(企画調査部)ことが主な理由とみられ、各社が発売戸数を抑制したようだ。売れ行きも依然として鈍く、発売に占める契約戸数の比率である契約率は首都圏が六二・五%、近畿圏も六二・〇%と、いずれも好不調の目安である七〇%を割り込んだ。

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2008/11/13 19:07

不動産マーケットの崩壊以上にJ-REITの崩壊が激しい

~ J-REITは物件取得ができないし、物件価格は含み損になっているはず。 ~

こうして整理された具体的な数字で示されると、改めて不動産マーケットの崩壊が分かりますな。

今年に入り、REITの物件取得は100件に届いていない。通年でもせいぜい100件ぐらいで終わりますな。グラフで見れば100件がどれだけ少ない数字か分かる。2006年や2007年に大量取得された物件の中には、含み損が出ているものも多いんじゃないか。

200811132.jpg 時価総額でも縮み具合がよく分かりますねえ。2007年5月には6.5兆円の時価総額を誇ったREITが、11月11日の時点ではたったの2.5兆円。いやはや、おそろしい。この逆回転はいつ止まるのだろうか。とまったら反騰は大きいか?

朝日新聞 2008年11月12日3時1分

リート、上半期の物件取得7割減 不動産不況を反映

200811121.jpg  東京証券取引所などに上場する不動産投資信託(Jリート)が、今年度上半期(4~9月)に取得した賃貸マンションやオフィスビルなどの不動産物件が83件と、前年同期の3分の1に激減した。01年に上場を始めて以来、規模を急拡大してきた市場が、世界的な金融危機の影響で資金の流入が止まり、停滞色が強まっている。国土交通省などは市場を再活性化させるため、規則の見直しを始めた。

(中略)

 国交省のまとめによると、Jリートが取得した物件は05~07年度は平均500件前後の高水準で推移していた。昨年までは世界的な金余りを背景に、物件を取得する原資となる資金がJリート市場に流入。それを裏付けるように価格も上昇し、リートの取引価額を示すリート指数は07年5月、約2600とピークをつけ、1年前の1.5倍に達した。時価総額も6.5兆円まで膨らんだ。

 ところが、11日のリート指数は822.93で、時価総額は2.5兆円まで落ち込んだ。サブプライムローン問題が表面化した昨夏以降、海外からの資金流入が細り、国内の金融機関も不動産にかかわる融資先への審査を厳しくしたからだ。運転資金に悩むJリートもある。10月にJリートとして初めて破綻(はたん)した「ニューシティ・レジデンス」も資金繰りで行き詰まった。

 景気の低迷で、不動産物件の取得を断念したり、上場を取りやめたりするJリートも増えている。マンション分譲大手の大京も5日、Jリートへの参入を取りやめた。国交省や金融庁は、Jリートの経営体質の強化に向けて、今秋から見直しに着手した。利益を内部に留保したり、再編をしやすくしたりする規則を設けることを検討している。(座小田英史)

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2008/11/03 12:12

世界のREIT時価総額が激減している

~ 世界REITの時価総額は高値から70%OFF。 ~

REITの時価総額が激減しているというニュース。REITはこぎ続けないと倒れてしまう自転車。

2008/11/03, 日経速報

世界のREIT、時価総額7割減 07年5月のピーク時比。

 世界の不動産投資信託(REIT)市場が急速に縮小している。日米欧など主要国のREITの時価総額は合計で約30兆円と、昨年5月末のピークから7割近く減った。急速な円高もあり、金融危機が深刻化した10月だけで25兆円分が消失した計算。不動産市場への投資マネーの流入減が不動産価格の下落に拍車をかける恐れもある。

(中略)

 最大市場の米国では不動産価格の急落で、REITの時価総額は10月24日時点で16兆円弱と昨年5月末の約3分の1になった。投資家は、景気後退で賃料水準が低下し続ければREITの収益が悪化すると警戒している。米金融機関の体力低下でREITの資金調達環境が悪化し、不動産取引が一段と停滞するとの懸念もある。

 欧州も不動産価格は軟調。英国では10月の平均住宅価格(ネーションワイド調べ)が15%近く下落。REITの時価総額もピーク時の2割強の水準に落ち込んでいる。日本での時価総額も10月24日時点で2兆3000億円と昨年5月末の3分の1程度に減っている。東証REIT指数は昨年5月の算出来高値から一時、7割超下落した。東京都心5区のオフィス空室率が8カ月連続で上昇していることなどが、相場の重しとなっている。

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2008/11/03 12:12

REIT上場取りやめで利益が出ないってねえ

~ 自社物件を売るためのREITが上場できなくなれば利益が出ないのはどうなの? ~

大和ハウスがREITの上場を取りやめ。日経の記事にもあるように、「REITを自社物件の利益を確定させる売り先として想定」しているというのだから、嫌な話です。金融商品としての不動産の流れとしては、どうしもそうならざるを得ないのだが、はっきりとそう言われると心苦しいものがないですか。

2008/11/01, 日本経済新聞 朝刊

大和ハウス、REIT上場先送り。

 大和ハウス工業は二〇〇九年三月期中の系列不動産投資信託(REIT)の上場を断念する。自社開発物件の利益を確定させる売り先として想定していたが、金融・不動産市場の混乱が響いた。REITの上場先送りを受け、通期の連結営業利益は前期比二一%減の七百億円程度と従来予想(七%増の九百五十億円)から下振れする。

 通期の売上高は一兆七千億円に届かない公算が大きい。従来予想は一兆七千五百億円。経常利益は二%減の六百億円程度と、従来予想(五三%増の九百三十五億円)を三百億円超下回る。REITへの売却を想定していた分がなくなることで、売上高で五百億円、利益で百五十億円の減収減益要因となる。

 〇八年四―九月期の営業利益は前年同期比一四%減の三百五十億円前後となったもよう。

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REIT 不動産 大和ハウス工業 流動化

2008/10/18 11:11

不動産ファンド各社、保有不動産の売却急ぐ、融資環境悪化、負債削減へ。

~ 取り立てて新しいニュースでもなく、現状追認程度ですが。 ~

2008/10/17, 日本経済新聞 朝刊, 14ページ, 有, 659文字

 不動産ファンド運営会社が自社で保有する不動産の圧縮を急いでいる。世界的な金融危機で銀行が不動産向け融資を抑制し、有利子負債の削減を迫られているからだ。クリードは保有残高の約四割に当たる土地・建物を二〇〇九年五月までに売却し、ケネディクスは年末までに二割強減らす計画。不動産投資信託(REIT)など物件の買い手は減っており、達成できるかは不透明な面もある。

 各社は外部から資金を集めてREITや機関投資家向け私募ファンドを組成・運営するほか、事前に購入した自社保有物件をファンドに転売することで利益を得ていた。米住宅ローン問題をきっかけにファンドをつくりづらくなり「在庫」物件の保有コストが財務を圧迫している。

 クリードは二〇〇八年五月期末に八百五十億円あった不動産在庫を今期末までに約四百五十億円に減らす。八月までの三カ月で個人や企業にマンションなどを売却し、約百三十億円を減らした。  物件取得時に利用した借入金は一般に、期間が一年程度とファンド向けに比べて短い。同社の八月末の有利子負債は約八百億円、このうち六割超が今後一年以内に返済期限を迎える。売却資金で負債を返済し、今期末の自己資本比率を三〇%(前期末は一九%)に引き上げたい考えだ。

 ケネディクスは〇八年十二月期末の棚卸し資産を約二千七百億円と、六月末から最大約八百億円圧縮する。八月には商業施設九物件を約二百六十億円でドイツの運用会社に売却した。

 各社は物件の売却を急ぐが、価格次第では損失が膨らむ懸念もある。財務改善と利益確保のバランスが問われそうだ。

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REIT クリード ケネディクス 不動産

2008/09/18 21:09

2008年7月1日の基準地価

~ 商業地、住宅地共に下落で、不動産はまた苦しい時代へ。 ~

18日に発表された基準地価。

商業地は2年ぶりの下落、住宅地は下げ幅拡大。

商業地は昨年ようやくプラスになったと思ったらすぐに失速。これは不動産関連銘柄を見ている人であれば今さら驚くことでもなんでもない。流動化の会社が安値で叩き売って資金の工面をつけているのだから、地価は下がって当たり前。

住宅地はバブル崩壊後プラスになることなくどこまでもマイナス。多分、世界広といえども、17年間も住宅地価格が下げ続ける歴史を持つのは日本だけだろうねえ。そういう状況でも人は生きていくのだし、経済は成り立っていくのだし、不動産は売買されていく。不思議じゃない?

地域別に見ると、相変わらず都心部は上昇気味。下記の画像はasahi.comからお借りしました。

TKY200809180250.jpg

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2008/09/12 09:09

オフィス空室率、7ヵ月連続上昇、東京都心、3.86%

~ 空室率の上昇=賃料は厳しいで、不動産銘柄にはマイナスニュース ~

ジリジリと悪化を続けるオフィス空室率。空室率の上昇はすなわち賃料の下落なわけで、これまた不動産銘柄には厳しい状況です。賃料下落が言いすぎだとしても、上昇ではないことは全然言いすぎではありません。

オフィス仲介大手の三鬼商事(東京・中央)がまとめた八月末の東京都心五区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス空室率は三・八六%となり、前月比〇・一一ポイント上がった。空室率の上昇は七カ月連続。テナント企業はオフィス移転の際に賃借面積を縮小する傾向があり、大型既存ビルの解約につながった。
 平均賃料(募集ベース)は三・三平方メートル当たり二万二千九百一円。前月比〇・一八%(四十一円)上がった。高級オフィスの借り手が少なくなり、高額物件の空室在庫が増えている。
2008/09/12, 日本経済新聞 朝刊

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