カテゴリー: IPO・新規上場

2009/07/19 07:07

クックパッドが新規上場、IPO初日は値が付かない超人気ぶり

~ 相場が強いときの高成長人気ネット銘柄、傍若無人な値が付く事を皆が期待している。 ~

クックパッドがIPO。

個人投資家の性別では女性より男性の方が多いでしょう。一方、料理をするのはやっぱり女性の方が多いはず。男女平等とか言っても、まだまだ男が外で働き株をやり、女が家で料理する傾向は間違いなくある。(個人的にこういう傾向はホントに嫌いですね。)

だから、レシピサイトと言われても、いまいちクックパッドの強さが分からない男性投資家諸君が多いんじゃないですか?

私は料理を結構するので、レシピを探すことも多い。検索エンジンでトップにヒットするのは、クックパッドの場合が多い。トップリスティングではなくても、トップページには必ずいる。検索を征するものはネットを征する。クックパッドは出だしで勝っている。

レシピサイトは沢山ある。何かある1つの料理レシピを知りたいだけなら、クックパッドでなくても事足りる。材料と手順と写真があればいいわけですからね。でも、料理というのは、単品で終わらないし、調べた料理のレシピのバリエーションが沢山あった方がいい。つまり、横の広がりが欲しい。

クックパッドでは、何かのレシピを調べると、そこからどんどん次へつながっていくんです。それは例えば「つくレポ」と呼ばれる機能で、あるレシピを見て料理を作った人が、私はこのレシピを元に、こんな風にアレンジしてこんな料理ができて美味しかった、みたいなレシピの連鎖機能です。

何かの料理レシピを調べることができるのは当然として、そこからバリエーションを見つけたり、作る物は決まってないけど何か無いかなという流れも満たしてくれる。これができるレシピサイトはあまり無い。なぜなら、目次を作って、料理ごとに1ページ作り、レシピを書いて終わりだから。昔ながらのレシピ本をホームページにしただけのイメージ。横の広がりが無い。

#クックパッドが料理サイトとして人気な理由をこれだけ書きましたけど、自分はあまりクックパッドは使わない。なぜなら、クックパッドには「お手軽レシピ」が多すぎるから。本格的な料理を作りたいので、お手軽は好きじゃない。でもこれは極めて少数派の意見で、、大多数の人は日々のご飯を食べるのに簡単ですぐできるレシピを求めているよねえ。

ネット上のデータベースをユーザーが自発的に膨らませ、自然に横の広がりが作られ、アメーバ的に増殖していく。そういうわけで、クックパッドがレシピサイトとして優れていると思うのです。クックパッドの上場が決まる前、きっとこの会社はIPOするに違いないと踏んでいましたが、その通りになった。

クックパッドの目論見書を確認。

売上構成

2009年4月期の3Qまでの数字をグラフ化したもの。

200907191.gif

マーケティング事業が売上げの63%。マーケティング事業とは広告主とタイアップしての宣伝や販促。例えば、何かの食材やスパイスを使ってのレシピコンテストを開催する。そうすればみんながその食材やスパイスを使うことになるし、そのレシピも沢山集まるし、そのコンテストを見た人は食材やスパイスを買って作ることになる。

目論見書の説明文。

当事業では、食品、飲料、家電・調理器具製造・販売事業者、流通事業者等を顧客としており、顧客の扱う商品やサービスの認知度の向上や、利用方法の理解促進といったマーケティング支援を行う目的で、当社サイト「クックパッド」及び「モバれぴ」内にタイアップ広告を掲載することで顧客から収入を得ております。

(中略)

レシピコンテストでは、当社サイト上で利用者に対し顧客の扱う商品を使用した料理レシピを募集します。顧客は料理レシピの募集を通じて利用者に実際に商品を使用してもらうことにより、認知度の向上に繋げるとともに、投稿されたレシピから新しい商品や既存商品の新しい利用方法を生み出し、商品の開発及び販売促進に役立てます。また、投稿されたレシピは当社サイト内に保存されるため、レシピコンテスト後も利用者の検索対象となり商品の需要底上げが期待できるといった特長があります。

スポンサードキッチンでは、当社サイト上で顧客自ら取扱う商品を使用した料理レシピの掲載を行うことにより利用者に対し商品の認知拡大と需要促進を行っております。利用者は、スポンサードキッチンに掲載されたレシピを実際に調理した結果(感想)をレポートする「つくれぽ」を投稿することができます。「つくれぽ」はレシピに対する評価として、スポンサードキッチンに参加していない他の利用者にも閲覧されるため、顧客にとっては商品を利用したレシピの波及効果を期待できるといった特長があります。

広告宣伝事業が25%。バナー広告とか。

会員事業が残りの12%。レシピ保存機能とかの有料サービス。月額294円。

利用者推移

200907192.gif

綺麗な右肩上がり。3月~8月は利用者が伸びず、9月~2月に伸びる傾向にある。これはなぜだろう?3月と4月は新年度関係で忙しいから料理しないって事?7月8月は暑くて料理する気にならない?

IPOで資金調達するまでもなく財務は無借金で良好。ネット企業がスタート時に儲からない時期はとっくに過ぎ去っていて、キャッシュフローはじゃぶじゃぶ、儲かって仕方ない状況。上場で集めた金は、特に使い道も無いんでしょうねえ。。。

上場日の寄り前に決算発表があった。

東京証券取引所マザーズへの上場に伴う当社決算情報等のお知らせ

今2010年4月期の計画数字は売上げ+68%、営業利益+54%、経常利益+49%、純利益+48%、EPS+34。文句無しの高成長。

IPO価格は9500円。今期予想PERで34倍。PEGはちょうと1倍。3月からの全体相場の強さもあって主幹事の野村は強気の値段設定をしたと思う。

初日は値が付かず、19,100円の買い気配で終了。いきなり倍。引けでは売りが15万株、買いが30万株ぐらいだったと思う。売りは327,000株で、これは流通株の半分の数字。買い気配値で今期予想PERは69倍。

相場が強いときの高成長人気IPOの傍若無人な考え方。高成長ネット企業で来期業績は+30%は最低線だ、来期EPSを360円として、来期予想PERはまだ53倍、人気を考えて来期予想100倍までは買われるから36,000円目標。こんなのが実際に通用するのが恐い。

そういう無茶苦茶な理屈なわけですけれど、高値3万6千円を予想しておく。そこのあなた、大和撫子特攻隊に志願しませんかぁ?

株価は高いものの、期待の成長株であるのは間違いない。

IPO・新規上場
IPO インターネット クックパッド 広告宣伝 消費者サービス



2008/12/18 18:06

グリーのIPO、初値は公募価格比+50%、業績成長はぶっちぎり

~ 業績の伸びと広告宣伝費に注目、株価は相場次第で安くも高くもなり、短期売買に使えそう。 ~

グリーが新規上場しました。最近はずっとIPOに人気が無くて、初値は公募価格割れが多く続きましたな。そんな中にあってグリーは知名度の高さがあるし、何と言ってもその爆発的な業績の伸びで注目されていた。期待を裏切らず、初値は5000円と公募価格3300円の50%増し、文句無しと言えましょう。

IPO取れた人おめでとさん。(実は私も取れました。)

200812184.jpgSNS(ソーシャルネットワーク)のグリーに限らず、ネット企業の場合どれだけユーザーが伸びているのかが業績を占うポイントになる。ユーザーが2次曲線的に伸びている事が大切。極端な話、利益が伸びなくてもユーザーが伸びて売上が伸びていればいずれ数字はついてくるってことで、株価は上がりますよ。

その点、GREEの会員数グラフは満足のいく形と言えましょう。

会員数の増加とページビューの増加はほぼ一致するのが普通なので、ページビューのグラフを見ても同じ形をしているのは当然ですな。

気にしておくべきなのは広告宣伝費じゃないですか?

GREEは積極的にテレビCMを打っているのはご存じの通り。GREEが何をしている会社かよく分からなくても、GREEって会社があってなんか不思議なCMやってて、携帯電話とゲームに関係があるんだなって、みんな知ってますよね。テレビはほとんど見ない私でもGREEのCMはよく見ている気がするんだからね、これは実にすごい事だと思います。

GREEに限った話じゃなくて、楽天なんかは野球球団まで使って日本国民に楽天を知らしめているわけですよ。

200812185.jpgで、グリーの広告宣伝費は莫大。絶対金額じゃなくて、売上に対する広告宣伝費の大きさですな。前期は売上26億円で広告宣伝費は6億、売上の23%。販管費が13.6億なので、販管費の45%が広告宣伝費。

つまり、広告宣伝費次第で利益はどうにでもなるってこと。ちょっと利益が足りないなと思えば広告宣伝費を削ればいいわけだし、利益が出すぎだなと思えばジャンジャン余分にでも広告宣伝費を増やせるでしょう。

そんな自由な費用があって、前期の経常利益率が36%なんですよ。今期の経常利益率は59%の計画。儲かってしょうがない。

ってことで、業績は文句無しのブッちぎり。同業比較されるのはミクシィやDNAだけど、頭一つも二つも抜けてブッちぎりじゃないですか?

株価は5000円でPER34倍。時価総額は1000億を越えてマザーズではミクシィを抜いていきなりのトップに躍り出た。で、この株価が高いか安いかですな。

相場次第って言うのが一番ぴったりだと思いますよ。

全体相場が良ければPER100倍ぐらいは平気で買われるし、悪ければ20倍ぐらいまで売り叩かれる。ここ何週間の戻り相場みたいな状況ではPER34倍まで買われたのはとてもしっくりくる感じがしますな。ここからも同様で、全体相場の雰囲気で買われたり売られたりするでしょう。出来高があるうちは短期売買にはもってこいと言えましょう。デイトレーダー頑張れ。

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IPO SNS グリー ディー・エヌ・エー デイトレ ミクシィ 携帯

2008/12/13 18:06

ソバール、こんな低評価でもIPOするというその心は?

~ 上場で優秀な人材が集まるが、それ以外では・・・来期がひどいから今上場しちゃえ? ~

ソバールがJasdaqに新規上場。公開価格は600円で初値は640円。ここのところIPOはずっと公募割れが続いていたのでたったの6%でも良く思えますな。

ソバールはエンジニアリング事業と自社のメイン事業を呼んでいるけど、平たく言えば儀日社の人材派遣。業務請負もありますよ、って言われそうだが、世の中ほとんどの業務請負なんて名前だけ。結局人材派遣ですな。(ソバールが正真正銘の業務請負をやってるかもしれませんが。)

売上の75%はキャノン、15%はソニー。売上の70%が人材派遣。デジカメ、プリンター、テレビ、どれも売れない。ソニーなんてひどい業績です。当然ソバールの業績は伸びるはずもない。今期はそれなりの数字が出されてますけど、来期が良いわけがない。

だからこそ売出価格が600円、PERが3.3倍、PBR0.7倍、配当利回りが8.8%なんて馬鹿げた数字になるわけですな。そなん評価で上場しようって言う経営者や主幹事にもふざけるなといいたい。ま、業績悪くなると上場できない、悪くなるのは分かっている、なんとか業績数字が良い今のうちに上場しときましょう、ってことですか。

幸いなのは財務が優良で利益率も高いことですな。こんな財務で資金調達するわけだから、欲しかったのは上場企業という名前ですな。人材募集に威力を発揮する。うまく行けば配当維持で超高利回りを楽しめる可能性もありますねえ。

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IPO ソバール 人材派遣 業務請負 配当 高利回り

2008/09/21 15:03

データホライゾンのIPO

~ 医療費削減という国策にマッチした旬の銘柄ですね。 ~

データホライゾンのIPO。

主幹事は野村証券。監査法人はあずさ。ロックアップが180日。ベンチャーキャピタルの保有割合は22%。

公募価格は1650円。初値が1900円(公募価格比+15%)、高値1930円(17%)、安値1602円(-3%)、終値1680円(+2%)。あまり儲かるIPOではありませんでした。PERは12倍。

上場と同時に1Qを発表。

平成21 年3 月期 第1 四半期決算短信

通期の計画に対しての進捗率は、売上21%、営利13%、経利13%、純利11%。がっくり来るほど低い。ビジネス的に1Qが小さいのであれば納得もできるけど、そういうビジネスでもない。伸び盛りなので四半期ごとにどんどん成長していく、という事で納得するしかないな。

20080921.jpg

ビジネスモデルは面白い。医療費抑制は国策で、先発薬を後発薬に変えるのは一番手っ取り早いし効果も高い。そこをうまく突いた旬なビジネスだと思う。プラス、病院と調剤薬局の効率化を進めるシステムの開発も時流に乗っている。だってさあ、病院って、役所と同じぐらい効率化の進んでいないサービス業だからねえ。

レセプトがビジネスの中心。ざっくりと3つのサービスを提供。病院や調剤薬局はレセプトの発行やチェックが煩雑で効率化されていない。ここにシステムを提供するのが一つ。保険者は負担を軽くしたいので、レセプトをデータ化して、被保険者に安いジェネリックを勧めることができればとても嬉しい。これを提供するのが一つ。さらに、そのたくさんのレセプト情報をもとに開発や営業をしたい製薬会社にレセプト分析データを提供するのが一つ。

ちなみにレセプトとは、データホライズンの目論見書より、

レセプトとは、医療機関から、月に一度、審査支払機関へ提出する患者ごとの請求書のことで、医療報酬点数表に基づき、薬、処置、検査などを点数化して、医療費を計算したものです。

大口得意先のNTTデータが売上の60%を占めるのはいただけない。大手なので踏み倒されたりはしないが、立場が弱くなるし何かあったらひとたまりもない。第二位の顧客の成和産業を合わせると、実に売上の80%を占める。大丈夫か?

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IPO ジェネリック データホライゾン

2008/09/18 18:06

FXプライムのIPO

~ 業績は良いけど割安感はない。誰も儲からなかったIPO。 ~

FXプライムのIPOでした。

IPO価格が1100円で、初値は900円(IPO価格の-18%)、高値が1100円、終値が1001円(IPO価格の-9%)でした。だれも儲からなかったわけですな。

大株主は伊藤忠、カブコム、みずほ。主幹事はみずほインベスターズ。

IPOと同時にプレスリリース。

平成20年8月次月次概況(速報)のお知らせ

意外と順調な月次。多くのFX業者で月次の数字を出しているけど、厳しい数字のところが多い。FXプライムはそんな中でとても健闘していると思う。まあ、だからこそIPOできたんだけど。

しかし、口座数の伸びはFXプライムに限らず凄まじい。この理由は簡単で、口座開設キャンペーンをガンガン打って客集めしているから。口座を開くだけで5000円、さらに一回取り引きすれば5000円、とかいうキャンペーン。

こういうのは使わないと損。口座開設して一回だけしたら出金し、1万円もらえばいいんだから。取引は一番スプレッドの小さいドル円で、買ったら即手仕舞いすれば損しても数百円のみ。それで1万円もらえるんだからねえ。

で、そういう営業で口座数は右肩上がりで伸びているけど、それに見合うだけ預かり保証金が伸びていないし、取引も増えていない。つまり、キャンペーン狙いのお客さんが結構いるって事。

そういうキャンペーン狙いのお客がいるって知っていても、そういうキャンペーンを使ってまでお客を集めたいのだから、いかに顧客数が大切で、最終的には顧客数が営業収益に結びつくかということが分かるというもの。それだけの顧客獲得費用を払ってももうかるのだから、いかにFXの手数料、スプレッドが利益になるか想像に難くない。

平成21年3月期 第1四半期決算短信(非連結)

数字は全然悪くない。というか良い。今期予想のEPSで考えるとPERは7倍と割高感なし。だけど、どこのFX業者も今の相場では低評価なのでFXプライムが特別安いわけでもない。

怪しさはないので、分別保管していませんでした、なんて事にはならないと思う。

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FX FXプライム IPO


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