2008/09/12 09:09

アーバンコーポレイション破綻の実相(上)消えたメリルのTOB

そうだよねえ、って面白い話なのでコピペ。こういう事情は個人投資家はニュースとしては知りようがないわけで、そういう点で投資家には嗅覚というか危険察知能力というか、そういうものが備わってないとヒドイ目にあいますね。

逆にこういう事実を知って投資している人達も少なからずいるわけで、悔しいけど文句言っても仕方なし。

ズバリ、株価は正直でしたね。。。

 2008/09/12, 日本経済新聞
 
 民事再生法の適用を申請し上場廃止が決まったアーバンコーポレイションが十二日、東京証券取引所第一部の株式最終売買日を迎える。不動産市況の悪化と信用収縮が招いた今年最大の倒産劇の裏では、仏大手金融機関BNPパリバとの間で実施した資金調達の妥当性という問題が浮上。情報開示のあり方などの課題を投げかけた破綻の構図を検証する。
 「あの資金調達さえなければ、倒産という最悪の事態は避けられたかもしれない」。あるアーバンコーポの関係者はこう振り返る。この発言の真意を理解するためには、時計の針を三カ月ほど前に戻す必要がある。

迫る納税期限

 六月末、期限を迎える短期借入金の借り換えを複数の金融機関が拒否した。同月末は法人税の支払期限でもある。アーバンコーポが二〇〇八年三月期に最高益を記録したため納税額は百三十億円に達していた。だが、納税に充てるための新規融資に応じてくれる銀行も見つからない。そこでアーバンコーポが頼ったのが、米大手投資銀行のメリルリンチだった。

 メリルは外資でも指折りの不動産投資家。最近は日本を含めたアジアで運用する三千億円規模のファンドを組成しており、資金も潤沢だ。アーバンコーポは六月、簿価ベースで約一千億円、計十八件の保有不動産をメリルに売却して総額八百億円を調達。六月末の資金繰りのメドをつけた。

 そしてメリルはさらに踏み込む。「新興デベロッパーの中でも不動産の開発力は群を抜いて高い」とアーバンコーポの「実力」を評価。メリルはTOB(株式公開買い付け)による全株取得を会社側に提案した。

 「(反社会的勢力との関係を取りざたする)風評の被害から逃れるためには株式を非公開化するしかない」と考えるアーバンコーポの経営陣。メリルの提案は渡りに船だった。両社は八月中旬のTOB開始を念頭に交渉を開始。メリルがスポンサーになれば金融機関の融資姿勢も一変し、八月の資金繰りも乗り切れるはずだった。

別の調達先確保

 だが、合意直前の八月初旬、交渉は決裂した。

 アーバンコーポは七月十一日、別の資金調達としてパリバを割当先に三百億円の新株予約権付社債(転換社債=CB)を発行。その際に株価次第で実際の手取り額が減少する可能性のある「スワップ契約」を交わしていた。資産査定の過程でこの「密約」を発見したメリルは「契約を開示しないまま買収すれば、大きな法的リスクを抱えてしまう」と判断した。

 複数の関係者によると、メリルは「スワップ契約の存在をすぐに市場に開示し、一定期間を経てからでないとTOBは実施できない」と通告。「今さら開示すれば株価が暴落し、TOB前に破綻してしまう」と契約開示に難色を示した会社側と折り合わなかった。

 破綻の直接の引き金となったパリバとのスワップ契約。法的な問題はないのか。今のところ、証券取引等監視委員会はアーバンコーポやパリバに対して、本格調査や検査に乗り出してない。ある幹部は「重大な関心は持っている」として時間をかけて調べていく考えを示した。

 アーバンコーポレイション 大京出身の房園博行社長が一九九〇年五月に広島で設立した新興の不動産会社。創業当初はマンションの企画や販売が主力だったが、次第に開発した物件をファンドなどに転売する事業に傾斜していった。〇二年に東証一部に上場。不動産市況の悪化を受け、資金繰りが急速に悪化。今年八月に民事再生法を申請した。負債総額は二千五百五十八億円。単体の従業員数は三月末で三百四十二人。

マーケットの歴史
8868 アーバンコーポレイション 不動産



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