太洋興業が倒産、10年以上も粉飾決算を続ければ当然
太洋興業が民事再生手続きの申し立て。これで今年の上場企業倒産は32社目。負債総額148億円。
倒産までの流れは次の通り。
2008年8月8日、第3四半期決算を発表。この短信を見る限り倒産するとは思えない。赤字かつ財務状況は良くはないながらもキャッシュフローは黒字だし、こんな状況で何年もずっとビジネスをしてきている。配当もきっちり支払われている。
2008年11月17日、「不適切な会計処理の判明および平成20年9月期決算発表の遅延ならびに調査委員会の設置について」を発表。監査法人の太陽ASGから不適切な会計処理を指摘され、過去の数字も含め嘘っぱちがありそうだと。しかも重大になりそうですと。
この発表前に既に株価はずいぶん売られて100円を割っている。ボロ株の仲間入り。インサイダーっぽい怪しい値動きは全然ないので普通に売られて下がってきたんでしょうな。発表後から株価は暴落。暴落ながらも出来高は全然多くなくて、大丈夫なんじゃないの?的な楽観的株主が多いのが分かりますな。
2008年11月27日、「不適切な会計処理に関する調査の進捗状況について」を発表。なんと10年以上も前から架空の利益計上を行っていたんですなあ。棚卸資産や売掛金などの不適切な計上があって、修正すれば債務超過に転落。同時に、過年度も債務超過の可能性。ここまで来ると上場廃止がはっきりして来ますな。
翌日より株価は出来高を伴って再暴落。ああダメだこの会社、とようやく認識して慌てて売りに回った様子がこの出来高から分かりましょう。
2008年12月1日、「公認会計士等の辞任に関するお知らせ」を発表。太陽ASGが、もう知りません付き合い切れません、と去っていった。おいおい、今さらですか?何かと太陽ASGの周りでは臭いことが沢山起こりますな。
株価は下げ続けて今日の終値で26円。そして引け後の倒産発表となりました。で、倒産の理由が書かれているが、しっくりこない部分もある。
しかしながら、バブル崩壊の影響により弊社の売上は減少し、さらに近年は、原油価格の高騰や米国サブプライムローン問題、高齢化による農業就業人口の減少等の影響も受け、平成4 年9 月期のピーク時には年間約380 億円を計上していた売上高は、平成19年9 月期には約219 億円にまで減少いたしました。
さらに、本年11 月、社内調査チームによる調査により、連結ベースで約25 億円に及ぶ不適切な会計処理があることが判明いたしました。
そういうわけで倒産したと仰るわけだけど、バブル後売上が減ったことは倒産の直接的原因じゃないですよ。粉飾決算が倒産の理由なわけです。粉飾せず正直にやってきていれば、メーンバンクの助けがあったかもしれない、どこかが買ってくれたかもしれない、こりゃいけないと社員全員がものすごい頑張ったかもしれない。
繰り返すが、粉飾決算が倒産の理由ですよ、太洋興業さん。あたかもビジネスが苦しくなって倒産したような言い方しないでよね。
代表取締役社長は中村哲雄。監査法人は太陽ASG。東京三菱UFJとみずほが大口の借入先。
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