アーカイブ: 2009年3月
2月の鉱工業生産指数・速報値
~ 製造立国日本は鉱工業生産指数が回復しないと景気が回復しない。 ~
2月の鉱工業生産指数・速報値。画像は日経オンラインより拝借。
先月比
結果 -9.4% (予想 -9.1%) 前回(1月) -10.2%
前年比
結果 -38.4% (予想 -38.1%) 前回(1月) -31.0%(前年比)
2009/03/31, 日本経済新聞 朝刊
2月、鉱工業生産9.4%低下、生産、下げ止まり探る―在庫調整が進展。
急スピードで減少が続く鉱工業生産が三月以降に下げ止まる可能性が出てきた。経済産業省が三十日発表した二月の鉱工業生産指数は前月比九・四%低下したものの、在庫指数は四・二%低下し、在庫調整がひとまず進展してきたためだ。生産予測指数も三月、四月ともプラスの見通し。ただ世界経済は力強さに欠け、生産が増加基調に転じるかどうかはなお不透明だ。
生産指数は前月比で五カ月連続のマイナスとなり、前年同月比では三八・四%の低下で過去最大のマイナス幅。自動車などの輸送機械は前月比二三・二%低下。前年同月比では五七・五%低下となり、前年水準の四割強の生産にとどまった。
個別銘柄ウォッチ(2009/3/30)
~ ディフェンシブをベースに、資源とハイテクの景気敏感株セクターにフォーカスする。 ~
トリドールが大きく反発。売ったり買ったりで忙しいけれど、とりあえずは利益確定モードへ。一本調子では上がらないから心配しないでも買い場は何度もやってくる。成長株のバイアンドホールドが儲かる相場じゃないってことを忘れない。
物語コーポレーションが動き出しそうで動かない。
ユニ・チャーム ペットケアの戻りは鈍い。全体マーケットがこれだけ反発してもユニチャームペットが上がらないのは仕方ないと思うんです。そもそもにして業績堅調な割高株であって、景気敏感株が反発する局面ではどうしてもおいて行かれる。逆に言えば、そういう反発局面で儲けようなんて理由で持つ株じゃないって事ですな。
スルガの今期業績がどうなるのか、気になる。原材料価格の下落で利益率はそれなりに回復すると考えたからこそ高配当・低PBR銘柄で魅力があった。四季報を見ると、今期の利益はそれほど回復しない。四季報の業績予想なんか当てにならないとはいうものの、意外と取材なんかで早耳情報な事もありますから。
仮に四季報のような数字になるのであれば、減配の心配をする事になりましょう。財務的には50円配当の継続になんの問題もないし、キャッシュフローだって豊富。出そうと思えば平気で50円は出せるのは間違いない。
出せる出せないじゃなくて、もし四季報の数字なれば出すような気がしない。裏付けはない。減配になれば持つ意味は無いんじゃないですか?
ダイドードリンコが3月月次数字を発表。弱いの一言。株価は反応しないけれど、どちらかというとダメな方で考えた方が良いんじゃないですか?
なぜか突然強烈に叩き売られたアインファーマシーズ。期待通り、出来高が膨らんだところがとりあえず底になった。東証2部へ上場することが決まって、JQの上場も維持。いずれJQでは上場廃止を申請し、1部昇格を狙うんじゃないですか?
東証2部上場で新株発行が無かったのは良いですけれど、いずれの増資はありましょう。1部上場のタイミング?考えても仕方ありますまい。
全体相場はずいぶん反発した。きっかけはアメリカの瀕死金融機関の1月2月は儲かっているという発言。ここから始まったわけだけれど、何もそれが理由でこれだけ上げているのではないと思うんです。
売られすぎたところへ、だんだん良いんじゃないか?っていう話やデータがチラホラ出てきて、タイミングが良かった。結局、期待感だけ。もっと言えば、良くなって欲しいという願望ですか。
景気は悪い、良さそうな話やデータがほんの少し、売られ過ぎと期待感でラリー。
底打ち安全宣言は出せるわけもないですな。
同時に、景気なんて所詮は期待感や思いこみ。つまり、多くの人の気持ちが萎えれば不景気なり、ワクワク感が高まれば景気が良くなる。そういう事も忘れられないし、不景気からの回復なんて、難しいことを言わずにそういう人間の気持ちで始まるとも言える。
相場も同じ。
高配当なディフェンシブ株をしっかり持ち、景気敏感株を上がれば売り、下がれば買いのスタンスで売買。敏感株のセクターとしては、資源とハイテクの大型株にフォーカス。割安成長株や個別材料株は全体相場よりも個別の業績や材料だけで。トレーディングはアメリカの金融関連株。
今の自動車販売台数の低迷は続かない、自動車株はいずれ復活
~ 平均自動車保有年数27年というアメリカの数字は続かない、日本の15年は続いても納得。 ~
アメリカの自動車販売台数と平均自動車保有年数。平均自動車保有年数、というのは適当に作った言葉であって、計算式は自動車登録台数÷自動車販売台数。意味は分かるよね。このグラフはCaluculatedRiskから拝借。(このブログは良いです。データ関連についてのエントリーがメインで、このブログさえ見ていればアメリカのデータ数字に漏れはないと言えましょう。)
自動車販売台数を見ると、今回の不景気に入ってから猛烈に落ち込んでいるのが分かる。過去、どの不景気でも自動車の販売は落ち込んだわけですけれど、今回の落ち込み具合はそれらの比ではない。GMやFordが潰れる寸前で、トヨタ、日産を始め日本の自動車メーカーが大赤字になるのは当然ですな。
金融危機でアメリカ人の消費は変わるという人がいる。そりゃあ、変わるでしょうな。不動産の値上がりで借入枠がじゃんじゃん増え、ホームエクイティーローンを引き出しては高額商品を買うなんて芸当はできなくなる。
この辺りはピンと来ない人も多いかも知れませんけど、実際にそういう時期のアメリカを見ていた自分にとっては、まさに凄まじい勢いの消費でしたね。なーんにも知らない自分の周りの普通の人が、不動産投資だって言ってサブプライムローンを組んで不動産を買っていましたな。
それが終わり、自動車販売も戻らないとも言われる。しかし、そんなことは無いでしょうな。CalculatedRiskが指摘するように、平均自動車保有年数が27年というのはちょっとあり得ないでしょ。せいぜい長くて15年。
確かにアメリカへ行くと、日本ではお目にかかれないようなオンボロ車は沢山ある。27年となれば、そんな車ばかりになる。
結局、過去の歴史と同じ10年から15年が妥当なところで、弱い消費を背景に15年を少し超えるような数字までは最低でも戻るはずだと思いませんか?
日本でも同じデータがないかと探してみたが見つからない。仕方ないので面倒だけど作ってみた。
含まれているのは、乗用車、トラック、バス。二輪車や特殊車両などは含んでいない。ちなみに、上のアメリカのデータはFleetなわけだけど、具体的に何を含んでいるかは不明。ま、全体の趨勢として考えるのに不都合はありますまい。
自動車保有台数は2007年に初めてマイナスになった。2008年は正確な数字が出ていないが、かろうじてプラスでしょう。細かいことはどうでもいいけど、保有台数の伸びは頭打ちで、これからはマイナス成長が続く可能性が高いと言うことですよ。
販売台数はご存じの通り、減少の一途。改めてこうしてグラフにしてみると減少の激しさが分かると言えましょう。
平均自動車保有年数は2008年に14年以上まで上昇。アメリカの27年という数字はあり得ない数字ではありますが、日本の14年や15年は全然違和感がないし、これからこの数字が続くと言っても納得できる。いまどきの車は15年ぐらいは乗れるよね。
頭の中にグラフをイメージすれば、平均が15年の場合、前後5年で10年から20年ぐらいが盛り上がっているグラフになる。平均が27年の場合、前後5年で22年から32年ぐらいが盛り上がったグラフになる。
そういうグラフを考えると今の自動車販売台数は、アメリカは少なすぎ、日本は違和感無し。
世界各国の自動車販売台数。日本自動車工業界より拝借。
アメリカがダントツ。アメリカ以外の先進国では人口が増えないわけで、自動車販売台数も増えないと考えて投資上損はない。中国を始めとする新興国はまだまだ伸びるのは当たり前。
今の状況では、新興国で販売台数が20%や30%増えたところで、アメリカで十数パーセント落ち込めばチャラになってしまう。アメリカでは数十パーセント減じゃなくて半減の状況。
結局、アメリカが復活しなければ車はダメってことですな。で、復活しないと言うような意見は間違っていると思うわけで、いずれまともなところまで回復する。自動車メーカーは苦しいのは間違いないが、勝つメーカーは勝つし、繁栄するんじゃないですか。
アメリカがまともになる段階で、トヨタやホンダの株は持ち直している。そこからは、当然新興国を制覇するメーカーの株価パフォーマンスが良いと考えるべきで、急先鋒はスズキですか。
インドには格安車のタタTata Motors Ltd. (TTM)があるし、中国には電気自動車のBYD(01211)もある。
ハイブリッドとか電気自動車とか、技術的側面もいろいろありましょう。環境対応できない自動車メーカーは生き残れないわけだから。
いずれにせよ、一番忘れちゃいけないのは、自動車が終わったって事は無いってことじゃないですか?
不景気でもアメリカで売れているモノが10個
~ 不景気でも売れているモノを提供する会社の株は当然高い、Hershey'sだけが売られている。 ~
- ・ガーデニング(家庭菜園):野菜の種・苗
- ・映画レンタル:Netflix(アメリカのDMM.com)
- ・恋愛小説:ハーレクイン
- ・コンドーム:Trojan
- ・履歴書サポート
- ・大学
- ・チョコレート:Hershey’s
- ・ハンバーガー:McDonald’s
- ・Career Development Websites:基本的に日本にはないサービス
- ・珈琲メーカー:Green Mountain Coffee Roasters
どれもこれも理解できますな。大学というのは日本人には理解しがたいかもしれない。アメリカの場合、日本と違って、何歳になっても大学に行く。大学というのは広い意味で大学であって、具体的には大学だったり専門技術を身につける場所だったり、つまりより高等な教育を受ける場所って事。
不景気になると仕事を首になったりする。職探しは大変なので、ハナから再就職はあきらめて景気が良くなるまで勉強しておこうっていう人が増えるわけ。
とうてい日本人にはできない芸当ですな。そんな体制も整っていなければ文化もない。見習うべきじゃないですか?
投資的には、Hershey’sとMcDonald’s。MCDは超ディフェンシブな値動きで、MCDで今回の暴落相場を生き延びたって人がいそうですな。株価に限らず、MCDはディフェンシブかつ成長力のある企業であることは間違いない。
HSYはディフェンシブ高配当銘柄リストにある。
Green Mountain Coffee Roasters Inc. (GMCR)に至っては、最高値更新中。業績数字は強烈に強い。
Netflix, Inc. (NFLX)も最高値更新中。こちらも業績は良い。NFLXがまだ大赤字を出し続けていた数年前、レンタルDVDの宅配ビジネスはうまく行かないと思った。軌道に乗りそうになる頃には高速回線を使ったビデオオンデマンドが普及し出すのではないかと思ったわけ。
意外と通信インフラはその段階まで行っていない。とてもじゃないけどインフラ整備のカネが回収できるほどのコンテンツ需要が無いってことなんでしょうな。
社債の利回りは異常に高い、買うのはBill GrossがOKを出したとき
~ 高格付企業の社債発行が過去最高まで増えてきた、クレジットクランチがこなれてきた証拠。 ~
社債発行が急回復しているというニュース。
#どうでもいいけど、こういうニュースを日経で初めて知るのはあまり無い事じゃないですか?少なくとも自分はあまり無い。日本限定のニュースは日経で知りますけど、世界的なニュースは海外の経済ニュースサイトで知る。だから、こういう社債のニュースなんかを日経で知るとなんか変な感じがするわけです。
2009/03/29, 日本経済新聞 朝刊
社債、世界で急回復、1―3月発行額最高、高格付け企業が調達。
金融危機で低迷していた社債発行が世界で急回復している。英米調査会社ディール・ロジックによると、今年に入ってからの世界の企業(金融を除く)による社債発行額は四半期として過去最高ペースで推移している。金融機関が融資に慎重姿勢を維持するなか、格付けの高い企業が市場での資金調達に動いたためだ。
ディール・ロジックによると、今年に入り三月十九日までの社債発行額(金融を除く)は四千三百四十五億ドル(約四十二兆五千二百億円)と昨年十―十二月期から倍増。四半期で過去最高だった昨年四―六月期(三千四百五十二億ドル)をすでに上回る。
社債発行は昨年七―九月期から減少していたが、貸し渋りが続く中、比較的市場で資金調達しやすい高格付けの企業が、多少金利が高くても長期資金を手当てしている。スイスの製薬大手ロシュは二月末、ドル、ユーロ、ポンド建てで合計三兆円規模の大型起債に成功した。
社債投資家の関心も高い。仏電力大手EDFが一月中旬に発行した計四十億ユーロの社債には、発行額を大きく上回る百三十億ユーロもの応募があった。(ロンドン=石井一乗)
社債の利回りは相変わらず高いまま。金利は下がってLIBORも下がったけれど、相変わらず金利とLIBORの差は開いたままだし、高格付社債型のファンド・ETFなどの利回りはバカみたいに高いまま。
でも、過去最高水準まで社債発行が増えてきたという事実があるわけで、クレジットクランチは少なからずこなれてきたって事じゃないですか?
どんな指標を見てもいいんだけど、せっかくなら投資できるモノを見ていた方がいい。
- iShares iBoxx $ Invest Grade Corp Bond (LQD) 6%
- PIMCO Corporate Opportunity Fund (PTY) 17%
- PIMCO High Income Fund (PHK) 24%
後ろの数字は利回り。レバレッジが200倍を超えると配当は出ないというのがルールなので、価格の下落で配当が止まることがある。これは注意が必要でしょうな。
いずれ社債の利回りは落ち着く。じゃぶじゃぶ金をするアメリカにインフレが来て国債利回りがどこまで上がるのか、その辺りは難しいけれど、今の社債利回りは普通じゃない。どこで買うかだけれど、個人的にはBill Grossが買ってもいいよ、と言うときまで待ちたい。
もちろん、そういう大きな流れに関わらず、マーケットの安心感でPTYとかPHKの価格は動く。しかもでっかく動く。そういうのをタイミング良く取るのも悪くはない。難しいけどね。
ちなみに、数少ないトリプルA企業のセカンダリーマーケットでの利回りはこんな感じ。これは個人投資家が明日にでもすぐ買える値段ですよ。
- JOHNSON & JOHNSON 残存6年:3.97%
- PFIZER INC 残存5年:3.4%
参考までに、S&PのトリプルA格付を受けているアメリカ企業は5社しかない。
- Pfizer Inc. (PFE)
- Exxon Mobil Corp. (XOM)
- Microsoft Corporation (MSFT)
- Automatic Data Processing, Inc. (ADP)
- Johnson & Johnson (JNJ)
アーティストハウス、ようやく上場廃止、そもそも上場するのが変
~ 今さら上場廃止にするのは遅すぎ、主幹事と監査法人を見るだけで臭さはたまらない。 ~
アーティストハウスホールディングスが上場廃止に。
ようやくですな。もう何年も前に上場廃止になるべきだったと言えましょう。っていうか、そもそも上場させるのがバカげてる。
とりあえず、こんな理由を会社では説明としている。
東京証券取引所は、当社が平成21年2月27日(金)に、当社連結子会社である株式会社ミュージックランドの株式すべてを売却することを決議した旨の開示を行ったことから、株式会社アーティストハウスホールディングス株式を同日より監理銘柄(確認中)に指定しました。当社が平成21年5月期に売却した複数の連結子会社等の売上高及び総資産は、当社の連結売上高及び連結総資産の大部分を占めており、売却した複数の連結子会社等を除く当社及びその連結子会社のこれまでの事業活動の状況を踏まえると、当社及びその連結子会社の事業活動が停止されたと本日認められた旨を発表しました。
ま、取引所は「酷すぎる、エグ過ぎる」って理由では上場廃止の決定を出来ない。なにか、上場廃止事由に相当する事実が無いとね。それがようやく出来たって事でしょうな。
主幹事は東海海上。監査法人はプライム。代表取締役社長は平原宏一。
ニトリ、今期も10%程度の増益を計画、家具業界には伸びしろがある
~ 家具マーケットは普通の競争経済を持ち込んだだけシェアが取れる旧態依然とした業界。 ~
ニトリの決算発表。
今期も10%ぐらいの増収増益を計画。今時珍しい増配を予定。棚卸資産、買掛金、借入金は増えていない。ずいぶん値下げした印象があるけど、原価率は2%以上も改善。販管費がちょっと悪化。キャッシュフローは出店するのに十分ある。
いやはや、強いですな。
円高で恩恵を受けて値下げするというけど、円高だけでこれだけの事は出来ないでしょう。円安になれば値上げするのかと言えば、そうはならない計画。そういう体制を作り上げたというのが会社側の主張。嘘じゃないんじゃないですか?
そもそも、家具業界がどれほど非効率でバカげているか、町の家具屋に行けばよく分かる。あんなモノがあんな値段で売られているという、ただそれだけの事で十分でしょう?ニトリはそういう家具業界に当たり前の競争経済の概念を持ち込んでるだけ。
まだまだそういう業界だから出店余地は十分あるし、業績の伸びしろだって大きい。
そうは言ってもこの不景気。さすが苦しいはずなのは間違いない。それでも増収増益計画なのだから立派ですね。
ところで、家具業界みたいな、旧態依然としたバカげた業界の一つが工場消耗品市場だと思う。特に中小工場向けの工場消耗品とか交換部品。そう、MonotaRoが頑張っている分野ですね。
とにかくモノが作られない不景気で、MonotaRoの業績も今期は停滞する。でも、景気が回復したときには業績はもうれつに伸びるはず。普通に常識を持って考えて理屈の通らない業界にはいずれ破壊者が現れる。工場消耗品ではMonotaRoがそれだと考えています。
カスミ、10%を超える下方修正、今期3度目の減額、食品も苦しい
~ ディフェンシブな食料品さえも売れなくなっているという不景気の強さを認識。 ~
カスミの下方修正。
売上げの減額幅は少しであるものの、利益は10%以上の下方修正。価格競争が激しくて利益が出ないという会社側の説明はその通りでしょうな。
今期3度目の下方修正。食品スーパーも予想を超えてどんどん悪い状況になってるって事。
クスリのアオキ、調剤薬局部門は順調、興味があるのはそれだけ
~ 2000億の売上げがない中小ドラッグストアに興味はない、調剤薬局の確認をするだけ。 ~
クスリのアオキの3月月次。
くどいけど、ドラッグストアとしては興味は全くない。ドラッグストア業界の競争はこれから猛烈になるわけで、売上げ規模で言えば最低2000億ない企業の株はとてもじゃないけど買えない。
合併とか買収とか、今後はどんどん起こる業界でしょ。それを見越して、収益性が高くて財務がよい中小のドラッグストアを買っておくなんて事は難しい。日本の中小型株のドラッグストアはオーナー企業が多いので、どうしても経済合理性よりオーナーの感情と気持ちがM&Aを決めるからですな。
いずれにせよ、月次で見たいのは調剤薬局部門がどうなっているか。3月も相変わらずの順調さで、全店が113.2%、既存店が112.8%。
調剤薬局はアインファーマシーズと日本調剤。
ダイドードリンコ、3月の数字は最悪、売上げ計画は未達になりそう
~ タスポと不景気でマイナス10%以上缶コーヒーが売れない、厳しいの一言。 ~
ダイドードリンコの3月月次数字。
珈琲は82.9%、飲料全体が86.1%。酷い数字ですな。昨年1月からでも最悪の数字です。こんな数字では売上げ計画達成はできません。
タスポの導入が2008年7月。1年後までは前年度比の売上げに影響が出る。それにしても落ち込みは大きすぎますな。
今日より明日の方が良い毎日が来ることを誰もが待っている
~ 少しずつ良いニュースが出ているのは間違いない、「もしかして感」だけは持っておく。 ~
日本電気硝子が上方修正
上方修正したとは言っても、前期比では大きく減収減益には変わりない。説明内容からも厳しさはヒシヒシ伝わって来ますな。
市場の動向などを踏まえた資産の整理・縮小の実施その他の要因により、第4四半期については連結ベースで、営業外損益(純額)が70億円程度の損失に、また特別損益(純額)が200億円程度の損失になる見込です。
4Q赤字です。そして、来期の1Qの計画も発表されているけれど、それもまた酷い。
第1四半期の業績としては、前年同期比較で、売上高は-50%~-40%程度を、また営業利益は -110%~-80%程度を予想しております。
営業利益はヘタすると赤字になるって事ですな。
絶対的な数字は醜悪なのは間違いない。でも、上方修正したという事実はとても気になる。予想していたより良かった、考えていたより良くなりそうだ、想像していた最悪よりはましになりそうだ。そういうのが底打ちの前には必ず来る。
底打ちは、絶対的な数字が良いときじゃない。絶対的な数字がボロボロでも、悪化が止まったときですな。つまり、明日は今日より悪い、っていう毎日が、明日は今日より良いっていう日々に変わるとき。
日本電気硝子の上方修正だけで判断出来ないのは当たり前。ただ、徐々にではあるけれど、良いニュースが増えてきたのは間違いない。
Taiwan Semiconductor Manufacturing Co. Ltd. (TSM)がガイダンスを引き上げたのは既に書いた。オラクルもコンセンサスを上回る数字を出した。アメリカの2月の中古住宅の数字は良かった。ローン申請は急上昇。石油や銅は高い。中国では2月に過去最高の車が売れた。アメリカの2月耐久消費財受注は予想外に良かった。
今までは間違いなく、明日はもっと悪い毎日だった。それが終わったとは言わないけれど、もしかすると終わるのかもね、っていう考えを持っておいて損はありますまい。今日より明日は良い日になるっていう毎日が来るかもしれない、という期待を持つ必要はあるんじゃないですか?
マイナス3%でも食品としては売れ行きがかなり悪いと言える
~ アメリカでの食品の落ち込みが日本でも見られるのか、まさかマイナス5%とか10%とか。 ~
イズミヤの下方修正。
ずいぶんと大きな減額ですな。もともと第3四半期決算の内容から考えて通期計画の達成は出来ないことは間違いなかった。それにしても、今回の減額は予想以上に大きい。
昨年9月の米国発の金融危機が実体経済に波及し、雇用情勢の悪化へと発展したことから消費者の節約志向が益々加速し、衣料品や家電、ホームファニシングなどの中・低頻度品から買い控え傾向が表れ、前回公表時に想定していた数値と大きく乖離いたしました。また、内食化傾向で好調に推移しておりました食料品や日用品も1月後半から失速し、既存店ベースで昨年を割り込み当初の想定を下回りました。
総合スーパーと食品スーパーでは、総合スーパーの方が厳しいのは間違いない。衣料品とか家電品とか、全然売れないからですな。イズミヤに限らず、イオンにしても7&Iにしても、非常に苦しい。7&Iはコンビニがあるのでまだましだけどね。
そういう事は既に分かり切っていたことで、だからこそ、食品スーパーを個別銘柄ウォッチにしてきたわけです。
しかしながら、食品の売れ行きが非常に悪いという事も書かれている。「食料品や日用品も1月後半から失速し」と。食品だって売れなくなるのは間違いない。ただ、その売れなくなる程度が問題なわけで、程度は家電製品や衣料品に比べて軽い。
2009/03/24, 日本経済新聞 朝刊
スーパー2月売上高、18年ぶり1兆円割れ、既存店、5.4%減。
日本チェーンストア協会が二十三日発表した二月の全国スーパー売上高は、既存店ベースで前年同月比五・四%減った。前年割れは三カ月連続。新店を含む全店ベースの売上高は、九千五百二十六億円と単月では十八年ぶりに一兆円を割り込んだ。前年のうるう年の影響で営業日が一日少なかったうえ、衣料品や住居関連品の落ち込みも響いた。堅調だった食料品も五カ月ぶりに前年を下回った。
衣料品は一五・五%減と三十八カ月連続のマイナス。住居関連品も七・六%減と十二カ月連続の前年割れで不振に歯止めがかからない。暖冬傾向でコートなどの冬物衣料、住居関連では電気ストーブなど暖房器具の動きが鈍かった。総合スーパー大手が衣料品などの販促セールを実施したが、月を通しての販売押し上げ効果は薄かった。
食料品は三%減。家庭での調理機会を増やす「内食」回帰を追い風に好調を維持していたが、節約志向の波は食材にも及んできた。「消費者による購入が特売品やプライベートブランド品へ集中」(チェーン協)するなど、単価の安い商品に需要がシフトしている。
チェーン協では「営業日が一日少なかったことで三ポイント程度下押しされた」とみているものの、単月で販売額が一兆円を割ったのは一九九一年二月以来。三月の見通しも「引き続き厳しい」という。
程度が軽いと言っても、マイナス3%は食品にとって大きい。この記事で2月が悪いと言っているし、イズミヤのリリースでは1月後半から悪くなったと言っている。辻褄はあっていますな。
アメリカでは過去なかった程に食料品の売上げが落ち込んでいる。不景気はそこまで深刻と言うことだと思うんです。
日本も今のところは3%のマイナスですけれど、5%とか10%なんていう恐ろしい数字が出てきたりするのだろうか。そうなれば食品スーパー株もディフェンシブなんて言っていられない。
岩井証券がこの時期にベトナム株取扱いを開始するのは立派
~ マーケットが低迷している時期に敢えてベトナム株を始めるという先見性には好感が持てる。 ~
岩井証券がベトナム株の取扱いを開始する。
このプレスリリースの中にベトナムVN指数のチャートが載っている。数年前の世界的な株式マーケットの上昇時には、いろいろな新興国のチャートを眺めている人も多かったんじゃないですか?当然、BRICの次に来るのはVISTAだってことで、VN指数も見られていたと思うんです。
今、VN指数を見ている人はいないでしょうな。見るのも嫌って人は結構いそうですが。
このチャートを見ると、ベトナムマーケットは低迷しているのは間違いない。こういう時期にベトナム株の取扱いを開始する岩井証券はなかなかやるなあと思う。
今そんな事始めたって、口座開設する人は少ない。まして、取引量なんて知れている。岩井証券は儲からないだろうし、赤字でも納得ですよ。やっぱり個人投資家はマーケットの調子がいいときにワラワラとマーケットに集まってくるわけで、じゃんじゃん口座が開設され、取引量が増えるのはチャートが右肩あがりで、ユメのような話が飛び交っているときなわけです。
だから今始める岩井証券は先々を読んで先手を打っていると言えましょう。
その先手が正しい先手なのかどうか、それは分かりませんよ。ただ大切なのは、先を考えて先手を打つってこと。株式投資でもいつも同じですな。
で、ベトナム株はどうなんでしょうね。ベトナムの前に中国だと思いますけどね。
ライトオンとジーンズメイトの3月月次、今期最悪の数字が並ぶ
~ 最悪の月次数字に株価はどう反応するか、悪いニュースにもはや反応しないのか。 ~
ライトオンとジーンズメイトの3月月次。
まずはライトオン。
全社が90.1%、既存店が85.3%。今期最悪の数字を更新。
ジーンズメイトの状況も酷い。
全店が79.9%、既存店が82.2%。ライトオンと同じく、今期最悪の数字。
昨年まで業績も株価もそれなりに順調だったアパレル関連小売り。外需景気敏感株に比べて業績は全然良いという比較があったわけです。だけど、年末からの景気急減速を確認して外した。正解だったと言えましょう。
株価の方はずいぶん売られた。ここまで売られると、業績ボロボロの景気敏感株と同じ感じになる。そうなってくると、悪いニュースでももう株価は下がらないところまで行く。アパレル小売り系銘柄がそういうところまでいったのかどうか、もう少し様子見が必要かと思う。
これは何もライトオンとジーンズメイトに限ったことではなく、他のアパレル系小売り銘柄でも同じ。結局、ユニクロやポイントなどの業績が非常に強い一部の銘柄を除いて、セクター全体として同じように動く。
上がるときは月次が底を打ち、業績が良くなる銘柄から上がっていく。だから、悪いニュースでも株価が下げなくなり、月次が上向き、その中でも強い企業を先に買っていく。買うべき局面が来たならば。
とりあえず、月次が回復する気配全然ない。
個別銘柄ウォッチ(2009/3/23)
~ 全体マーケットが強いとディフェンシブは弱い、もう一度相場が悪くなったときにどうなるか。 ~
プロシップの株価は全く動かない。3月が期末なので今週権利落ちを迎えるわけで、6.3%の配当利回り分はがっくりと下落するんじゃないですか?配当以上に株価が下落することはよくあるので、そういうのが心配な人は権利落ち前にいったん売って、権利落ち後に買い戻すのも一考かと。
他にも3月末銘柄はありますな。高配当・低PBR銘柄はその名の通り高配当利回りなので、権利落ちで5%以上株価が下落しても驚きませんな。
コマツと三菱UFJの上昇が一番大きい。全体相場の反発局面では当然そういう結果になる。逆に、ディフェンシブや内需、小型株は動かない。だからといって、慌てて景気敏感株に飛び乗っていたのでは、いくら資金があってもあっという間に大損して終わりですな。
飛び乗った頃が天井、やっぱりダメだって投げたところが底、繰り返しては資金を減らす。
介護関連と金は基本的に横這い。さすがに全体マーケットが堅調になると無視されますな。もう一度相場が苦しくなったときにどうなるか、要注目です。
アインファーマシーズの暴落がとても気に入らないですけれど、何なんでしょうね。とりあえず出来高が膨らんで一気に下げたので、底打ちしたと考えたいところ。特にニュースなどは見あたりません。
もう一つの調剤薬局、日本調剤の株価はびくともしない。
ディフェンシブなアメリカの優良大型株が過去にない利回りを実現
~ 10年で4倍の長期投資をするなら今、市況株の爆発力と比べるのはナンセンス、目的が違う。 ~
S&P500インデックスに含まれて、配当利回りが5%を超え、食品セクターか日用品セクターに属する銘柄。高配当利回り順。
- Sara Lee Corp. (SLE)
- Kraft Foods Inc. (KFT) 5.0 3.5 4.0 12 13
- Kimberly-Clark Corporation (KMB) 5.1 3.5 2.1 11 13
- ConAgra Foods, Inc. (CAG)
- HJ Heinz Co. (HNZ)
- The Coca-Cola Company (KO) 4.0 3.2 2.4 14 18
- Campbell Soup Co. (CPB)
- Kellogg Co. (K) 3.6 4.8 1.6 12 14
- Hershey Co. (HSY) 3.4 3.0 2.4 18 14
- Clorox Corporation (CLX)
- Pepsico, Inc. (PEP) 3.5 2.3 3.1 13 17
- The J. M. Smucker Company (SJM) 3.4 4.0 2.0 11 12
- Pepsi Bottling Group Inc. (PBG) 3.5 1.9 32.5 9 11
- Procter & Gamble Co. (PG) 3.3 2.5 2.5 11 20
- General Mills Inc. (GIS) 3.2 3.7 1.3 12 13
- Colgate-Palmolive Co. (CL) 3.0 2.3 2.4 14 18
後ろに数字が5つあるものは、2008年度までの過去10年間で減配がない銘柄。4つの数字はそれぞれ、現在の配当利回り、2007年度までの過去10年の最高利回り、過去10年で配当額が何倍になたか、今期予想PER、2007年度までの過去10年間の最低PER。
10年最高利回りと最低PERは、突発的に株価が突っ込んだときのもの。株価が底の底でそういう数字だったということ。
5%の利回りが3%になるまで株価の上昇を期待するのであれば、株価は66%上昇することになる。これから10年で配当額が2倍になるのであれば、株価は2倍になる。合わせて10年で株価4倍ぐらいは考えられないか。10年4倍は年複利15%。
市況株は1ヶ月で66%上がる、半年で2倍になる、1年で4倍になる。確かにそれは間違いない。でも、それとこれとは考え方が違う。
数字だけを見れば、KFT、KMB、KO、PEP、PBG、PG、CLが魅力的。
バフェットはKFT、KO、PGを持っている。
2007年のアメリカの新生児数は過去最高を記録。日本と違ってアメリカの人口は増え続けている。これから不景気で子供を持つことをやめたり、延期したり、そういう事もあるかも知れない。でも子供は財布の紐を引き締めて買うのをやめる耐久消費財じゃない。
アメリカ株・BRICS株・外国株
CL GIS HSY K KEF KMB KO PBG PEP PG SJM ディフェンシブ 日用品 食料品
