アーカイブ: 2009年2月17日
利益成長しないインフォマート、高配当利回りになったけど
~ 小型成長株を買うのに配当は関係ない、それでも6.5%の利回りは気になる。 ~
インフォマートの決算説明会資料。
およそ全ページにわったって好調さを感じる内容なのは間違いない。唯一投資家をがっかりさせるのが24ページにある今期の計画数字じゃないですか?
つまり、中間業績は増収減益、通期業績は増収増益ながら増益率は10%に届かない。
その理由は26ページから書かれている海外進出の費用がかさむというもの。これは前回書いたとおり、小型成長企業が海外に出るときは停滞する、という嬉しくない理屈になる。
株は売られた。ずいぶん売られた。
そして配当利回りは6.5%になった。成長株を持つ事を配当利回りで支えるなんてバカげた話ではある。それでも6.5%という数字は無視できないことありませんか?減配の心配はないし。
コカ・コーラセントラル、茶系飲料と自販機販売は回復する計画
~ 茶系で伊藤園、自動販売機でダイドードリンコ、この商品と販売チャネルは回復する。 ~
コカ・コーラセントラルジャパンの決算説明会資料。
2008年の飲料市場は1%のマイナス。チャネル別では、スーパーが1%のプラスで、自販機、コンビニは-1%、その他は-4%。その他は主にマクドナルド。
コンビニがマイナス成長というのは意外じゃないですか?タスポ導入でコンビニへ行く人が増えれば、ついで買いでコンビニの飲料売上は伸びるという流れがありそうですけどね。
コカ・コーラセントラルの状況としては、前年比101.2%で、飲料市場のマイナス成長ではよく頑張った。ブランド別では爽健美茶がマイナス、チャネル別では自販機がマイナス。
爽健美茶なんかの茶系飲料と言えば伊藤園、自販機と言えばダイドードリンコ。この2社は個別銘柄ウォッチの銘柄。
今期の計画では全チャネルでプラス、全部ランドでプラス、結果全体では102.1%。
茶系飲料は回復して自販機も回復する。ここが伊藤園をダイドードリンコを見ている自分にとっては肝心要。当然ながら、コカ・コーラは回復して欲しいという期待を持って今期計画を作っているわけであって、この資料にあるから回復が約束されるなんてことはない。
個人的にはコカ・コーラの資料の通り回復すると思っている。回復しないでも下げ止まり・横這い。
まずは茶から。
2009/02/10 日本経済新聞 朝刊
伊藤園社長本庄八郎氏――不景気になると茶は売れる(人こと)
▽…「不景気になるとむしろ茶は売れる。日常『茶』飯といわれるくらいで、節約もできない」。日本茶飲料最大手、伊藤園の本庄八郎社長は日本茶の販売に自信をみせる。業界では「景気が悪くなると企業で会議が増え、茶の需要が伸びる」というのが通説。同社でも一月の日本茶飲料の販売量は前年同月比で一二%増えた。
▽…飲料全体の出荷は頭打ちだが、日本茶は拡大が期待されるだけに、各社の販売攻勢で「『日本茶戦争』が起きるのではないか」と予測する。ほうじ茶・玄米茶飲料でも同社は昨年の販売量を前年比二倍強と好調を維持。「競争によって市場は広がる。むしろ歓迎」と余裕の表情だ。
世界同時不況の本質を決算説明資料で主張するのは面白い
~ 100年に一度の大惨事の主犯人を探して吊し上げたくなる気持ちはよく分かる。 ~
アルバックの第2四半期決算説明会資料。
アルバックはFPD・半導体・太陽電池製造装置を作っている会社で、今の経済状況では業績ボロボロなのは確認するまでもありますまい。そして当分回復しないことも周知の事実。
そういう事で説明会資料が面白いのではなくて、別の意味で面白い。
「世界同時不況の本質」について書かれている。これは中村久三社長の考えらしい。
まさに仰るとおり。なのだけれど、こう言うことを決算説明会資料に載せるのが面白いと感じませんか?私はそう強く感じて、思わず笑いましたよ。よくぞ書いてくれたって。
大惨事の犯人探しをしてもどうにもなりませんけど、探して吊し上げたくもなりますよねえ。
小杉産業が倒産、負債総額98億円で破産手続開始、ようやくですな
~ アセットマネジャーズのかつての投資先、監査法人はKDA、株価は一桁、ファイアあのファイ? ~
歴史あるアパレル会社、なんて言われることもあるけど、本当ですかね?エグイと思うけどね。
大株主にファイが登場していますが、あのファイですか?
監査法人はKDA。KDAが監査している企業はこの通りですが、うーん、蒼々たる面々じゃないですか。。。
このリストを見て何とも思わない人は、リストにある企業を少しでも調べることをお勧めします。ババを掴まないためにね。
株価は既に一桁で倒産は十分織り込み済みですな。それでも1円までは下がりましょう。
クサイ会社がまた一つ株式マーケットから消えたのは良い事じゃないですか?
MonotaRoは前近代的な訪問工具商のマーケットに切り込む
~ テクノロジーで近代化されていない市場は必ず変わる、変える人・企業が出てくる。 ~
MonotaRoの決算説明会資料を確認。
MonotaRoについてみんなが一番注目しているのはここ。競合相手が訪問工具商や金物屋であって、市場規模が10兆円あり、MonotaRoの売上高はたったの140億だと言うこと。
訪問工具商というのは、中小の町工場を回って、必要な物ありませんかって聞いて商売をしている。まあ、実際には今時足で回って御用聞きはしないけど、程度の差こそあれ、そういうレベルの商売ですな。サザエさんに出てくるミカワヤですよ。
つまり、アマゾンが出てくる前の本屋さんみたいなもの。売れ筋商品だけを揃え、価格競争はなく(本は今でも価格競争はないけどね)、競合相手もいない。
そういう状況では、山積みされている本をみんなが読む。何か難しいことを勉強したくて、それに関する本を探しても、関連書籍が数冊しか置いてなければそれらから選ぶしかない。そうじゃなければ、図書館へ行って調べたり、隣町の大きな本屋さんまで出かけたり、2週間も時間のかかる注文をしてみたり。
結局、本屋にある本をかって終わる。
そういう時代があったよね。
町の中小工場も同じだというのがMonotaRoの主張。
町工場は訪問工具商の扱っているメジャーな商品を買わざるを得ない。言い値で買わざるを得ない。例え世の中には安くて同品質で同機能の物があっても。
書籍に関しては、アマゾンで状況は変わった。キーワードで検索して本を探し、一網打尽。(日本では再販制度のため低価格にはならないけど)
書籍だけじゃない、インターネットで世の中全てがそうなった。
町工場の訪問工具商の市場がまだ残っている数少ない昔ながらの前時代的マーケット。そこへMonotaRoはやってきた。
この辺の説明は、以前の説明会動画で説明されている。
で、市場規模が5~10兆円とあるけど、これが正確なのかどうか、知らない。アメリカにはMonotaRoと同業でW.W. Grainger, Inc. (GWW)グレインジャーという会社がある。MonotaRoの筆頭株主でもある。
Graingerの売上は$6.9B、時価総額が$5.5B。S&P500に入る大企業ですな。
例えGraingerの10分1までMonotaRoが成長するとしても、売上は700億円ってことになる。MonotaRoの瀬戸社長の考えでは2000億~3000億は行けるだろうと。
ここに投資家は期待しているワケですよ。
売上高と顧客数の推移を見ると文句無しの成長企業であることが分かるし、700億円という数字も現実味を帯びてきませんか?2000億円っていうのは別として。
さすがに今期の業績は減益になる計画。不景気は町工場を直撃するわけで、新規顧客の獲得が進んでも既存顧客からの注文減をオフセットできない。
それに、前期は倒産した自動車部品会社を買って、その在庫が高利益率で売れたので予想外に利益が上がったという特殊事情もある。
決算で株は叩き売られている。しかしながら、成長株としては目を離したくないと思うんです。いずれ買い戻すべき時が必ず来るんじゃないですか?
